Things a little bird told me

鳥さんや自然のことを中心に綴っています。

ママ&パパツバメの奮闘

 

 

 

 ちょっと前の6月初旬頃の話です。

いつも見守っている駅のツバメ。

先日偶然巣立ちに立ち会い?ました。

 

 

f:id:chocotarou:20180621170346j:plain

f:id:chocotarou:20180621170415j:plain

 

 

電車を降り、駅の改札(2階)を抜け、左に曲がり地上に降りる階段へと向かう途中の天井を見上げるとツバメの巣があります。

いつものように巣を確認してそのまま階段を降りようとしていました。この日は巣立ちが始まったのか、5羽いるはずの雛が4羽しかおらず、早くに巣立ちした1羽を親ツバメが外へ飛行練習に連れ出しているのかと思いながら、巣の下を通り過ぎようとしました。その瞬間、巣から1羽の雛が飛び立ちました。

 

巣から外へと続く階段を降りて行くためには、巣を出た瞬間すぐに左に曲がらなければなりません。しかし、雛は左に曲がりきれず、直進し、改札付近でやっと大きく左に曲がり、窓にぶつかってそのまま垂直に窓枠に落下してしまいました。

ツバメに気付いた乗客が足を止め頑張れと声をかけていく中、全く動く気配がありません。しばらくすると、羽を広げてバタバタと羽ばたこうとし始めましたが、窓があるので前に進めません。恐らく、雛にとっては初めての世界。外が見えているのに、どうして前に進めないのか混乱しているようでした。少しの羽ばたきでもかなりの体力を使うのか、しばらく『羽ばたく ⇒ 休憩する』を繰り返していました。

 

そのうち、窓口にいた駅員さんがやってきて、「窓を開けてあげたらいいのかな?」と、窓を開けようとされていたのですが、窓の下は線路です。上手く飛べずに落ちてしまうと走って来た電車に引かれてしまいます。「うまく飛べないかもしれないので窓は開けない方がいいかもしれない」と、閉めたままにしてもらいました。

 

しばらくすると、ママツバメとパパツバメが順に階段を駆け上がって(飛んで)帰って来ました。そのまま巣に戻ろうとした瞬間、こちらに気付き、大慌てでやってきました。雛の上を2羽でホバリングして飛びまわっていましたが、次第に落ち着き、窓に向かってバタバタしている雛の後ろに降り、しきりに雛に声をかけていました。しかし、雛は全く振り向こうとしません。雛にとっては、とにかく外が見えているのに前に進めないことでパニックになっているようでした。

 

そのうち閃いたようにママツバメとパパツバメは次々に、階段を駆け下り(飛んで)、雛が見ている窓の向こう側へ回って、雛の目の前で、ホバリングしてみせました。「窓を開けて」と言っているようにも見えましたが、雛が落ちる可能性があるので窓を開けることはできませんでした。

再び、ママ & パパツバメが雛の傍に来ると、雛はやっとママ & パパツバメの声に反応し、振り返りましたが、今度は窓を背にしたままそのまままた動かなくなりました。目を瞑った状態で、自分の体力が回復するのを待っているようでした。

 

そうこうしている間に巣に残されていた3羽の雛のうち、1羽が巣を飛び出し、近くの案内表示板にとまり、こっちにも注目してよ!と言わんばかりに「ジャージャー」と鳴き出しました。巣に残っていた2羽も鳴き出し、その声に反応して、パパツバメが案内表示板に飛んで行き、ママツバメも餌を捕りに出かけて行ってしまいました。案内表示板からパパツバメは窓枠にいる雛の様子を落ち着いてじっと見つめていました。遠くから雛が自分の力でこちらに飛んでくるのを静かに待っているようでした。

 

 

 

 

巣から飛び出し、案内表示板に降りた雛と

窓枠にいる雛を見守るパパツバメ

f:id:chocotarou:20180621170721j:plain

 

 

傍の雛を見守りながら

f:id:chocotarou:20180621170734j:plain

 

 

窓枠の雛へも視線を向ける

f:id:chocotarou:20180621170739j:plain

 

 

 

しばらくすると雛に力が戻ったのか、巣の方へと飛び立ちました。そのタイミングを見計らっていたように、階段下から戻って来たママツバメ、案内表示板にいたパパツバメが雛を先導するように巣に飛んで行きました。しかし雛は、高さ4m近い場所に作られた巣の20㎝下ぐらいで力尽き、そのまままた垂直に落下。すかさず、ママツバメとパパツバメは、雛が人に踏まれないようにブロックするような形で階段付近と巣の近くにあるエレベーターの前に降り立ちました。

階段を上がってくる人や、エレベーターから降りてくる人が自分達に気付き、そして雛のいる辺りを歩かせないように、ママ & パパツバメは、ヨチヨチ歩きで辺りを動き回っていました。

 

またしばらくすると、体力が回復した雛が飛び上がろうとし、それを見て、ママツバメとパパツバメは雛を先導し今度は、階段を降り、外に向かって飛んで行きました。

今度は親鳥について駅構内から外へと巣立つことができた雛。その場に居合わせた人たちから、良かったね~という声が上がりました。

 

この間、時間にして30分ぐらいの出来事でしたが、ママ&パパツバメの必死に諦めずに雛を導こうとする姿、守ろうとする姿に胸打たれました。ツバメを大事にされている駅員さんや居合わせた駅利用者の方と巣立ちを見守ることができて良かったです。

 

 

********

 

 

ママツバメとパパツバメに連れられて駅構内から外のバス停の屋根に降りた。

ここでしばらくごはんをもらっていた雛

f:id:chocotarou:20180621171453j:plain

 

 

傍で親鳥が見守る

f:id:chocotarou:20180621171637j:plain

この後親鳥と一緒に飛んで行ったようです。

 

 

 

残った2羽の雛も無事巣立ち

f:id:chocotarou:20180621171657j:plain