まだまだ暑さが厳しい8月下旬。
他の鳥さんたちがそれぞれの子育てをほぼ終えた頃、
カイツブリさんが子育てをしていました。
カイツブリと言えば、カモさんたちから少し離れたところで、
ポツンと泳いでいる小さな水鳥さん。
視線を感じるとすぐに水の中に潜って遠ざかっていく警戒心の強い鳥さん。
カモさんに比べて地味で、無表情で謎の水鳥というイメージ。
ところが…
何度も何度も水中に潜っては餌を捕り、雛に与えていました。
親鳥が餌を探しに行っている間、
3羽の雛たちはもう1羽の親鳥の背中に乗って待っています。
カイツブリは生まれてすぐに泳ぐことができますが、体力や体温が奪われないよう、
また、外敵から身を守るために、親鳥の背中に乗ったり羽の下に隠れたりします。
親鳥は時々、池の真ん中に作った浮巣に戻って来て休憩しているようでした。
巣は池の流れの無い場所に水に浮く植物を積み上げて作っています。
カイツブリの採食方法は、潜水採食です。
水の中に潜って水中で魚や貝等を捕えます。
潜水採食をする水鳥は、水の中で上手く水を蹴って泳げるように、足が体の後方についています。
そのため、泳ぐのは得意ですが、地上では体が直立してしまうので歩くのはあまり得意ではないようです。
仁王立ちのような姿勢で立っている姿は居心地があまり良さそうには見えません(笑)
(ちなみに潜水採食を行う水鳥は、カモ科では、アイサやハジロ類等がいます。)
餌を咥えて、親鳥が戻って来ました。
カイツブリは地味な水鳥のイメージでしたが、夫婦が協力して子育てをしている姿や、
親鳥の背中にちょこんと乗っている可愛らしい雛たちの姿を見て、
愛おしく感じてしまった。
暑い中、カイツブリのお父さん、お母さん、ご苦労様!
3羽の子どもたち、無事に大きくなれ!
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カイツブリ(鳰)
学名:Tachybaptus ruficollis
英名:Little Grebe
カイツブリ目カイツブリ科。体長約23~29cm。留鳥。本州北部、北海道では夏鳥(冬は南下する)。日本のカイツブリ類で最小。雌雄同色。成鳥の夏羽は東部から上面が黒っぽく、頬から頭部にかけて赤褐色。冬羽は上面が褐色、下面は淡褐色。虹彩は黄色。足指に水かきがあり潜水して小魚や昆虫を捕まえる(潜水採食)。水草などを集めて水面に浮く巣を作る。雌雄交替で抱卵し、採食で両親が巣から離れる時は、卵を巣材で隠す。古名は「鳰(にお)」。
松尾芭蕉の句、「五月雨に鳰の浮巣を見にゆかん」は梅雨時のカイツブリの浮巣のことを歌った句。古くからカイツブリが多く生息する琵琶湖は、「鳰の海」と呼ばれていたことから滋賀県の県鳥と指定されている。
学名のTachybaptus ruficollisは、古代ギリシャ語のtakhus(速く)、bapto(潜水する)、ラテン語のrufus(赤)、近代ラテン語の-collis(首の~)から。”素早く潜水する赤い頸を持つ鳥”の意。
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本日もお付き合い頂きありがとうございました!
台風が近づいて来ていますので、お気を付け下さい。
皆さまにとって素敵な一日となりますように☆