バードウオッチングを始めた時から
絶対に会いたいと思っていた鳥さんがいました。
そのうち出会えるだろうと思っていたのですが、
山へ行っても声は聴こえるのに姿を見つけられない。
今シーズンはたくさん飛来してくれて、長期滞在してくれたことと
タイミングとラッキーなことが重なり、出会いが叶いました(^^♪
美しい歌を朗らかにうたう コマドリさん
美しい囀りが聴こえてきたのは4月初旬。
オオルリがチラホラと到着し始めたのと同じ頃でした。
会いたくて会いたくて会いたくて山を歩きまわった。
声は聴こえるのに近づけない。
近くで囀っているのに姿が見えない。
じ~っと姿を見せてくれるまで待つけど…
しびれを切らして動いた瞬間、囀りがピタっと止む。
その繰り返し(;´Д`)
コマドリは、オオルリやキビタキと同じく夏鳥として日本にやって来ます。
でも彼らの目指す目的地はもっと標高の高い山らしく
ここへは旅の途中、羽を休めに数日滞在するだけ。
春のほんの数日だけ聴くことができる美しい囀り。
せめて囀りだけでも近くで…しばらく目を閉じて鑑賞した。
囀りが大きくなった。
暗いヤブの中にいる鳥、と思い込んでいたのでずっと足元ばかり探していた。
目を開けて見上げると頭上の枝にちょこんととまっていた。
「ヒンカララララ♫」
オオルリやソウシチョウたちが競って囀る中
一際大きな声で美しい囀りを披露していた。
暗い場所にいるため、顔から胸、尾羽のオレンジ色がくすんだように見えるけど
光が当たるとこんなに美しいオレンジ色だったんだ!
上の子とは別の子。
この子も美しい囀りを聴かせてくれました。
この春はコマドリの美しい囀りをたくさん聴くことができました。
素敵な出会いに感謝です。
コマドリと出会った帰り道。
嘴から零れ落ちそうなぐらいのたくさんの巣材を抱えたメスのオオルリさんに会った。
こちらを真っ直ぐ見つめたあと、凄いスピードで奥へと飛んで行った。
メスのオオルリさんと約束をして下山した。
コマドリのこと
英名は Japanese Robin 学名は Luscinia akahige
スズメ目ヒタキ科ノゴマ属の体長約14㎝の小鳥。日本へ夏鳥として飛来する。
オスは顔から胸がオレンジ色。胸に黒帯があり、黒帯から下の胸から腹部にかけてはグレー。上面は茶褐色。
メスはオスよりも淡色で、胸の黒帯が無い。
和名、コマドリ(駒鳥)の名前の由来は「ヒンカララララ」と囀る声が馬の嘶きに似ていることから(諸説有るそう)。
日本3鳴鳥(日本で見られる囀りの美しい鳥。他はウグイス、オオルリ)の1種。
屋久島、種子島等にいる亜種タネコマドリは留鳥。
学名入れ替わり事件
日本の男女群島、奄美大島等ごく限られた地域にいるアカヒゲ(英名:Ryukyu Robin 学名:Luscinia komadori)と、コマドリ(英名:Japanese Robin 学名:Luscinia akahige)の種小名が入れ替わってしまっています。
学名を授けたオランダの動物学者、Temminckさんが最初に両者を間違えて記載してしまったことによるらしいです。(アカヒゲ、いつか見てみたいなあ…)
Robin
親しみを込めた愛称で呼ばれる、Robin。単に”Robin”と言うと、European Robin(ヨーロッパコマドリ)のことを指すそうです。ヨーロッパの広域に生息し、棲む場所により留鳥か渡り鳥に分かれます。英国では留鳥で庭先にやって来る、昔から人々に身近な鳥として愛されている鳥なのだそう。ヨーロッパコマドリは日本のコマドリに似ています。
米国で"Robin"というと、American Robin(コマツグミ)のことを指すそうです。ヨーロッパコマドリに因んで名づけられ、ヨーロッパコマドリ同様、バードフィーダーにやって来る身近な鳥なのだそうです。
両者とも囀りも見た目も美しい鳥として親しまれているそうですが、私は日本のRobin、Japanese Robinが姿、囀り共に際立って美しいと思いました(^^;
身近な鳥とは言い難いですけど。
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コマドリの姿どころか名前も知らないという方も
囀りはどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか?
JR西日本の多くの駅の盲導鈴にコマドリの囀りが使われています。
通勤、 通学等でJRを利用される方は今度聴いてみてくださいね。
素敵な一日となりますように☆